[天文トピック]星食・掩蔽 ― 月が天体の前を通過する ―(2026年3月2日)

星食
・
掩蔽
― 月が天体の前を通過する ―
月が天体を隠してしまう現象を「星食 (せいしょく)」または「月による掩蔽 (えんぺい)」と言います。月は地球の周りを公転する間に、他のいろいろな天体の前を横切ることになります。2026年3月2日にみられる月がレグルスの前を通過する現象は、「レグルス食」と呼ばれます。
天球上での月の通り道「白道」は、太陽の通り道「黄道」に対して5.8度ほど傾いています。この傾き自体はほぼ一定ですが、黄道と交わる位置(昇交点)が移動していくため、全体として月は黄道から南北約6度の範囲を通ることになります。
この範囲内にある恒星の中で1等星は、レグルス(しし座)、スピカ(おとめ座)、アンタレス(さそり座)、アルデバラン(おうし座)の4つです。この中でレグルスは、ほぼ黄道上にあり、他の1等星よりも多く星食が起こることになるのです。
| 恒星名(星座名) | 黄緯(平均値) |
|---|---|
| レグルス(しし座) | +00度27分57秒 |
| スピカ(おとめ座) | -02度03分23秒 |
| アンタレス(さそり座) | -04度34分31秒 |
| アルデバラン(おうし座) | -05度27分56秒 |
[文:福岡市科学館 学芸員 丹野佳代子]
PROFILE

福岡市科学館 学芸員
福岡市科学館ドームシアターリーダー
佐賀県佐賀市⽣まれ。
佐賀県内公⽴学校で教鞭をとる。
佐賀県武雄市にある佐賀県⽴宇宙科学館の建設に際しては、プラネタリウム・天⽂台、宇宙関係の展⽰物の設計等をおこなう。
佐賀県立宇宙科学館開館後は、科学館に勤務し、宇宙チームのリーダーとして、プラネタリウムや天⽂台の運営、番組制作、教育普及活動をおこなう。
2008(平成20)年、天⽂教育普及に関する業績により、小惑星12411に「Tannokayo」と命名される。
佐賀県⽴博物館・美術館の学芸員を経て、現在は福岡市科学館に勤務し、ドームシアターリーダーとして、プラネタリウムの運営・番組制作等にあたっている。 豊富な知識をバックボーンとした⽣解説は、星の語り部として、全国にファンも多い。
プラネタリウム番組のナレーションや番組制作の監修も⾏っている。

3月2日、レグルス食を観察してみよう
2026年3月2日(月)に「レグルス食」を福岡からも見ることができます。条件がそろえば、望遠鏡や双眼鏡を使ったり、カメラの望遠レンズを使ったりすると、星が月の縁に入る瞬間(潜入)と出る瞬間(出現)を観察することができます。ただし、この日は、3月3日の満月(皆既月食)の前日ということで、月が大変明るく、見えづらい可能性があります。星食は見えづらいかもしれませんが、晴れたらぜひ、月とレグルスの大接近をお楽しみください。
福岡での見え方
・レグルスが月の縁に入る瞬間(潜入):
2026年3月2日 20時29.1分(レグルスの高度:40.0度)
・レグルスが月の出る瞬間(出現):
2026年3月2日 21時07.2分(レグルスの高度:47.6度)
<参考リンク / 国立天文台ホームページ>
・国立天文台 ほしぞら情報 レグルス食(2026年3月)
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2026/03-topics01.html
・国立天文台 暦計算室 暦Wiki
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C0B1BFA9.html
2026年2月28日(土)まで開催
\ サイエンスホールで特別上映 /
星空散歩

スタッフによるその日の星空案内(生解説)
星空シミュレーションソフトやオリジナル制作のスライドショーを用い、ドームシアタースタッフが解説を行います。今日の福岡で見ることができる天体(月・惑星・恒星)や星座について、また、2026年3月3日(火)に起こる皆既月食について、そのしくみや見え方を紹介します。
[期間]2026年2月1日(日) ~ 2026年2月28日(土) [時間]30分間(スタッフによる生解説のみ) [場所]6階 サイエンスホール [対象]どなたでも [料金(税込)]高校生・大人 200円、小・中学生 100円、未就学児無料(要保護者同伴)
上映スケジュール

