[天文トピック]地球照~新しい月に抱かれた古い月~
三日月に目を凝らすと、月の暗い部分がぼんやりと見えることがあります。
月は太陽の光を反射して輝いて見えていますが、暗い部分は太陽光が当たっていない月の「夜」の部分です。
太陽の光が当たっていないのに、どうして見えるのでしょうか?
これは地球に反射した太陽光が月に届き、地球からの光で月の夜側もうっすらと輝いて見えている現象『地球照(ちきゅうしょう)』です。
大気や雲がなく岩石のみの月に対して、地球は面積が約13.5倍大きく、雲や海が良く光を反射するので、月から望む"満地球"は、地球から望む満月の70倍も明るいことになります。
とは言え、太陽の明るさは強烈なので、三日月のような新月前後の、太陽に照らされた部分が細いときでないと明るい部分がまぶしすぎて地球照を見ることができません。
英語圏では地球照を「the old moon in the new moon's arms(新しい月に抱かれた古い月)」とも表すそうです。ピカピカの新しい月の腕に包まれて眠るほのかに暗い古い月の姿と思うと、空に浮かぶお月さまが愛おしくさえ思えます。
※写真は、2020年12月17日、木星と土星が大接近していた頃のこちらの写真から切り抜きました。(撮影:丹野佳代子)
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